2018年6月更新

1.jpg

詩と思想新人賞叢書12 詩集『えみしのくにがたり』
及川俊哉/著

新しい指の先を行く 鳥のさえずりがあるだろう
広がる未開の草原が 昨日の風を織り 明日の光をつむぐ
柔らかな手のひらを 駆けていく 詩の目覚めがあるだろう
指紋に銀河を宿すとき 星は涼しく光るだろう
新鮮なる拳で 太古から未来へと 貫く棒を握ろうとする
新鋭詩人の渾身の詩集を 次から次へとめくるしかあるまい
(和合亮一)

ISBN978-4-8120-2416-4
定価 本体2000円+税
発行日 2018年2月20日

2.jpg

評論集『純粋文芸への誘い』
高井泉/著

純粋文芸とは、詩・小説・評論と言った文芸が、文字通り、純粋詩・純粋小説・純粋評論として執筆ないし構築された試みの謂いである。先人がどのように悪戦苦闘して、自己の文学を革新し創造して行ったかを識ることこそが、バトンを受け取り、自己の文学を構築して行こうとする者にとって必須の学ぶべき要件である。
ここに収録された論考は、その様ざまな作品を、新しい歴史的視点に立って採り上げ、解釈・分析した稀有な成果の集大成である。

ISBN978-4-8120-2422-5
定価 本体2500円+税
発行日 2018年4月10日

3.jpg

詩集『落ちかかるもの』
木下裕也/著

一枚の葉がふいに落下するように、生はつねに危機に晒されている。詩人は、この世が生の危うさでみたされていることを、そしてそれぞれの生が希望と絶望に揺れる秤であることを静かに描き出す。自身もまた、他者と死者を前に沈黙と言葉をはかる天秤となって。
(河津聖恵)

ISBN978-4-8120-2427-0
定価 本体1600円+税
発行日 2018年4月30日

4.jpg

詩集『人間らしい心を求めて』
真原継一/著

胸に手を当てた
平和な世界で有りたい
人々が健やかに歩いている姿を
心に描き
そのような詩の世界で遊びたい

ISBN978-4-8120-2428-7
定価 本体2000円+税
発行日 2018年4月30日

5.jpg

詩集『命の帆』
名古きよえ/著

戦時下の生活体験を下敷きに、娘から孫の世代へ、詩人はかけがえのない命の尊さをうたう。そこにあるのは、一族の系譜の中にあって、普通の暮らしが護られていることの深い意味であり、いわば市民による不戦の誓いである。(中村不二夫)

ISBN978-4-8120-2426-3
定価 本体2000円+税
-発行日 2018年5月15日

6.jpg

新・日本現代詩文庫136『原圭治詩集』
原圭治/著

孫たちは GAME BOYに夢中です
二人が覗き込む小さな画面で始まった
味方のパーティーがポイントを獲得してレベルアップし
悪の大魔王を倒す冒険に すっかり心が吸い取られて
詩集『水の世紀』の始めのほうに収録されている作品「冒険のしかた」の一連目が右の四行である。原さんの日常に電子が入り込んでいる情景がわかるだけでなく、この詩集の核を占める《水の世紀》にくくられた九作の作品のありようの源流として察しられる。
(市川宏三・解説より)

ISBN978-4-8120-2429-4
定価 本体1400円+税
発行日 2018年5月15日

7.jpg

詩集『香りの舟』
柴崎聰/著

香りは 時に 他者を宥める力を蓄え
時に馥郁たる舟となって天に向かう

香りは 時に 秘められた記憶となり
まざまざと過去を地上に呼び戻す

ISBN978-4-8120-2430-0
定価 本体1400円+税
発行日 2018年6月5日

8.jpg

詩集『古いアルバムから』
清水茂/著

慥かこの辺りに
何か大事な一枚があったはずだ、
誰かがいたはずだ。それなのに
その何かを、その誰かを見失って、
どの瞬間からか
空白になった部分を
充たすことができないでいる。

ISBN978-4-8120-2435-5
定価 本体2000円+税
発行日 2018年6月13日

9.jpg

『抒情詩と叙事詩』
広岡守穂/著

抒情詩としては幕末の漢詩から新体詩、口語自由詩を経て、童謡、民衆詩、戦後詩まで、叙事詩は浄瑠璃、歌舞伎から文楽、講談、浪花節までと、全く新しい角度から捉えなおした「詩」を、今日の人間がいとなむ社会現象の中に置き、その姿をさまざまな視点から考察した画期的な論考。

ISBN978-4-8120-2438-6
定価 本体1800円+税
発行日 2018年6月30日

10.jpg

詩集『ポスカスがくるよ』
濱本久子/著

私のなかには
母と二歳のままの女の子が棲んでいて
母子連れに出会うと吸い寄せられていく

ISBN978-4-8120-2431-7
定価 本体2000円+税
発行日 2018年6月17日

11.jpg

詩集『雪ほたる』
室井大和/著

靄が晴れた湖
白鳥一羽 餌を漁る
羽を痛めて
北に帰れなかった奴だ
ぼろろ ぼろろ
ぼろろん ろん
春は近い
私の岸辺に
雪ほたる

ISBN978-4-8120-2436-2
定価 本体2000円+税
発行日 2018年7月11日

12.jpg

詩詩集『いくつものドアを往き来して』
里見静江/著

この先は もう大きな夢は拾わない
夜が明ける その時
水仙の花 いち輪を愛でることができるように
水の音を聞いている

ISBN978-4-8120-2433-1
定価 本体2000円+税
発行日 2018年7月31日

img_p001.gif