2024年7月更新
詩集『四国遍路 いよのみち』
中地中/著
四国の辺地を歩くのは
過去になくした何かを探しているのか
それとも、死の道を探しているのか
あるいは、死の先にある浄土の門を尋ねているのか
意識は漠々として蚊帳の外
歩こう、歩いて行こう、見知らぬ道を
この個体が何かを感応するまで
ISBN978-4-8120-2838-4
定価 本体2000円+税
発行日 2024年6月30日
詩集『ストーマの朝』
河野俊一/著
『ロンサーフの夜』から5年。詩人は「どの道を通ってもきっと悲しい」心で、娘の命を背負って生きている。「美しい家」に娘の魂が宿ることのみを頑なに信じ、日々の巡礼の旅に立ち向かう。『ストーマの朝』には、詩人がひとつ、またひとつ、日々の苦難を乗り越え手にした、真実のことばの光が宿っている。それはかなしくもうつくしい調べとなって読み手の心をつき動かす。
(中村不二夫)
ISBN978-4-8120-2833-9
定価 本体2000円+税
発行日 2024年6月30日
新・日本現代詩文庫168 中谷順子詩集
中谷順子/著
詩集には中谷順子さんの新しい詩人宣言といいたいほどの、清新な世界がみごとに開示されています。作品のいずれも凝視した沈思される眼の静かな輝きをもち、そしてことばの響きあい、その潺々と諧調を保つ表現によって実にこまやかに想念が醸成されています。
(冨長覚梁・解説より)
ISBN978-4-8120-2837-7
定価 本体1400円+税
発行日 2024年6月30日
詩集『私がここにいる理由』
高田一葉/著
誰もが生まれるずっと前から
そういうこったからあった ここ
お日様があって
田んぼがあって
お山があって
ここにあるっていうことが
風みたいに流れてる
ISBN978-4-8120-2840-7
定価 本体2000円+税
発行日 2024年6月26日
詩集『晴れ舞台』
橋爪さち子/著
越え得るものと
越え得ない閊えを抱いたまま
間もなく
私たちは時代を去ろうとしている
たがいに
安易な気休めなど言わないままに
ISBN978-4-8120-2836-0
定価 本体2000円+税
発行日 2024年6月25日
詩集『地に咲く花』
内田るみ/著
地球が生まれた日のように
山際が赤い
地球の起こりと
今日を沈む太陽が重なる
こんなにも
地球は美しかったかと
ISBN978-4-8120-2831-5
定価 本体2000円+税
発行日 2024年6月5日