2026年07月 09更新



新・世界現代詩文庫19『タゴール詩集』
丹羽京子/編訳


 紆余曲折があるものの、至高の存在を求める内面の旅は、『ギタンジョリ』とその前後の作品においてある種の頂点に達する。若き日の神秘体験に始まって求め続けた至高の存在との一体感、あるいは信頼感は、これらの詩のそこここから感じられる。これらの詩(歌)の完成度は高く、その価値はどれだけ時が経っても色あせることはないだろう。しかしそれと同時に、あるいはそれ以上に注目すべきは、タゴールがこの場所に安住するのではなく、ここから視野を逆転させていったことにある。(中略)この詩人の偉大さは、生涯にわたるその軌跡にこそある。ゆえに、この訳詩集によって、その軌跡の片鱗だけでも伝えられることを願ってやまない。(丹羽京子・解説より)

ISBN978-4-8120-2941-1
定価 本体1400円+税
発行日 2026615



新・日本現代詩文庫175『草倉哲夫詩集』
草倉哲夫/著


 草倉の詩集を手に取って、若者たちだけではなく、中高年や高齢者も愚かな戦争を思い起こし、たとえそれが間接的な体験であっても、身近にいる子どもや孫たちに過去の過ちを繰り返し語ってほしい。そして、一時の愛国的な熱情に弄ばれ、他国に手をかけることだけはしてほしくない。
(中村不二夫・解説より)

ISBN978-4-8120-2947-3
定価 本体1400円+税
発行日 2026年6月30日

2026年06月 26日更新



評論集『表現者たちの現在』
山本聖子/著


詩を読むことの純粋な喜び、発見や感動、そんな至福の時間を生を前に進めるための言葉として、余すところなく伝える一冊。
高良留美子に始まり麻生直子・石原武・村田正夫ほかを論じ、詩想を語り尽くす「表現者〈詩人〉の現在」がここにある!

ISBN978-4-8120-2889-6935-0
定価 本体2300円+税
発行日 2026年5月30日



新・日本現代詩文庫174『里見静江詩集』
里見静江/著


 里見の長女は、ほぼ誕生とともに夢や希望を奪われてしまっている。田村のように垂直的志向を自己否定・克服と捉えれば、里見の置かれた精神的位相に合致するし、そこから派生する生の現実は絶望でしかない。戦後詩は戦争による未曽有の惨禍(幻滅)から出発し、そこから詩人たちは虚無的に歩き始めた。それとまったく同じように、里見の詩は垂直的志向で個と家族の再構築を試みようとした。まさに、里見の詩こそ、現代の「荒地」の言語的再現の一つの典型としてみてよい。(中村不二夫・解説より)

ISBN978-4-8120-2944-2
定価 本体1400円+税
発行日 2026615