2022年9月更新 


『絶体絶命』(CD)
鎌田東二/作詞作曲・歌

ロックにしてご詠歌!現代音楽にしてミュージカル。
細野晴臣をはじめ、最高度の魔法使いたちがありえないほどの密度と強度で構築した「絶望と希望の音語り」。
進化する神道ソングライターの絶体絶命の爆裂を聴け!

ISBN978-4-8120-2709-7
定価 2800円(税込み)
発行日 2022年9月1日


詩集『余所事』
根津真介/著

こんなにも死期がせまっているとは
気づかなかった
あなたがコロナで亡くなるまでは
地球外生物みたいな顔をして
ツチで叩かれても死は余所事と

ISBN978-4-8120-2704-2
定価 本体2000円+税
発行日 2022年8月20日


詩集『冬の涯底から』
森田薫/著

まず、ひとつの道からはじめよう
時の経るにつれどこまでも縺れていく風景を解きほぐして
なお再生の糸を紡ぎだすよう
この道を歩くことから

ISBN978-4-8120-2698-4
定価 本体2000円+税
発行日 2022年8月30日


詩集『20cm』
小野恵美子/著

男には気がかりなことがある 妻の彷徨だ
彼にはない何か 確実な助けを求めているようだ
夜になると 瞳を輝かせ 架空の世界へ飛んでいってしまうのだ
          *
魂の自由と彷徨
追い詰められた人間の夢と飛翔

ISBN978-4-8120-2696-0
定価 本体2000円+税
発行日 2022年8月30日


詩集『ものがたりの森』
伊丹悦子/著

人は生き 人は死に 夜は深く なお深く
白い頬に黒い涙流れ
―待ち人永久に来たらず
遠く角笛が
せつなく誰かを呼んでいる

ISBN978-4-8120-2686-1
定価 本体2000円+税
発行日 2022年9月5日

2022年8月更新 


『詩と思想詩人集2022』
「詩と詩と思想」編集委員会/編

1972年10月、詩人たちの熱意と出資により「詩と思想」は創刊された。
爾来、詩人自らの編集による、特定の詩的傾向や思想信条に偏ることなく津々浦々から詩人たちが集う全国誌として、篤い支持を得てきた。
創刊50周年を迎えるにあたり、500名の詩人たちが、世代を越えて本アンソロジーに結集した。コロナ禍に加え、自然災害や戦禍の重なる時代、詩人たちが何を考え、何を表現したかを、詩に心をよせる方々にお届けする。                                                         
ISBN978-4-8120-2701-1
定価 本体5000円+税
発行日 2022年8月31日


詩集『月夜とトンネル』
李美子/著

遠く海をこえて
日本に飛んでくる
めずらしい鳥 サバクビタキ
どうしてなのだろう
キムねえさんにかさねてしまう
ある日 この地に迷い込んで
ふたたび行ってしまわれた
ISBN978-4-8120-2695-3
定価 本体2000円+税
発行日 2022年7月10日


新・日本現代詩文庫160『橋爪さち子詩集』
橋爪さち子/著

 橋爪さち子の詩には、私の琴線に触れてくるものがある。一言で言えばそれは真摯な官能性、あるいは官能的な真摯さだろうか。不思議なことにその時琴線は、私の中にあるというより遥か外部、宇宙のどこかにあるようであり、おのずと玲瓏と共鳴するようなのだ。
(河津聖恵・解説より)
ISBN978-4-8120-2691-5
定価 本体1400円+税
発行日 2022年7月1日


詩集『猫町diary』
中尾一郎/著

人の生き様も
猫の生き様も
正解はないままに
前に向かって
歩いている
春泥の底で猫町は
あなたが来るのを
待っている
ISBN978-4-8120-2690-8
定価 本体2000円+税
発行日 2022年8月10日


詩集『白と黒』
なんどう照子/著

自分の身におきた不幸をそのままにひきうけて
空にかえっていったことはだれもしらない
なんどう照子の詩は、心情の奥でうずき、渇き、ささくれている自己救済への願いの機微を、リアルに抽象化して見せてくれている。これほどの詩集がごく限られたつながりの知人の間で読まれて終わることが惜しい、というより何か罪すら思える。一人でも多くの読者に、どうか行き着いていってくれますように。(金 時鐘)
ISBN978-4-8120-2682-3
定価 本体2000円+税
発行日 2022年6月5日


[新]詩論・エッセイ文庫18『詩想の湧く泉の辺で』
前原正治/著

常に弛むことなく、ブレることのない姿勢で、ポエジーの極光を終生探求して止まない〈不撓不屈の詩心〉。純粋に詩を求め、リルケから宮沢賢治、新川和江、まど・みちおまでを論じ、時に絵画芸術、教育、世相にと拡がる思索を展開してゆく前原正治の真骨頂がここにある。待望の最新評論集。
ISBN978-4-8120-2685-4
定価 本体1400円+税
発行日 2022年6月30日


詩集『デイジイ・ブック』
太原千佳子/著

ほら オーマ
デイジイ 咲いてるよ!
キーツが引き合わせてくれた白い可憐な花デイジイを、こよなく愛するあまり一冊の頌歌詩集を書いてしまった詩人。この詩篇・短歌・エッセイを併録した『デイジイ・ブック』は、前詩集『エリザベス』の付録としての位置にあり、二冊で一組の詩集が完成したことになる。圧巻!42篇のリメックと関連エッセイも併せて収録
ISBN978-4-8120-2677-9
定価 本体2000円+税
発行日 2022年6月5日


詩集『はやく来て』
日原正彦/著

お父さんは殴る わたしを殴る
はしゃいでいると殴る 静かにしていても殴る
笑うと殴る 泣いているともっと殴る
お母さんは悲しそうな顔して笑っているだけ お兄ちゃんも正座してうつむいているだけ
お父さん わたしはいてもいなくてもいけないの
…………
子どもの中の無意識の大人を、大人の中の子どもが書いた、
楽しくて面白くて辛くて怖い、子ども「の」詩二十九篇!
ISBN978-4-8120-2687-8
定価 本体2000円+税
発行日 2022年7月10日


評論集『詩と生命の危機』
佐久間隆史/著

 山間の暗闇に、時として出現する狐火。
 それは、狐の嫁入りの「提灯」とも言われているが、あるいはもしかしたら、それは、極限にたたされた人間が、その暗闇の中でともす「狐燈」を意味しているのかもしれない。
 本書は後者の事実に注目し、詩の美しさと深さを追い求めた、反時代的ともいえる注目の書である。
ISBN978-4-8120-2697-7
定価 本体2500円+税
発行日 2022年7月30日


詩集『暗夜巡礼』
中尾敏康/著

 聖橋を渡っていった女は忽然と宇宙に消えた。時の重さに釣り合う実存を求め、詩人の暗夜巡礼が始まる。友の死、そして祖母や母、娘へとつながる女系家族への内的巡り。中尾敏康の詩はマーラーの交響詩「復活」の歌のように高遠にして静謐だ。秋谷豊のネオ・ロマンティシズム精神を継承する詩人の最新詩集。
(中村不二夫)
ISBN978-4-8120-2694-6
定価 本体2000円+税
発行日 2022年7月20日