2019年7月29日更新
詩集『空へ誘う道』
近江正人/著 小野孝一/写真
自分が生まれ育ち見慣れてきたふるさとの自然風景に、自分の喜怒哀楽の生い立ちを重ねて、詩的な物語を編んでみようと思った。日本海から最上川を伝って吹く季節風と湿度にもよるが、空の雲の変容も実に多彩で美しい。刻々と移り変わり、流れゆく雲の姿と空の変化を見つめていると、遥か彼方の空の世界に心が深く誘われる想いになる。
使用した写真は、私の拙い計画を真摯に受け止めてくれた、友人で写真家の小野孝一氏に提供していただいた。
ISBN978-4-8120-2512-3
定価 本体1500円+税
発行日 2019年7月10日
詩集『埋葬の空へ』
うめだけんさく/著
妻「あーちゃん」の闘病生活、それを支える詩人との「いきるをいきる」日々、妻の三回忌、詩人は連理の枝に為らんと、至高のギフトを埋葬の空に供えた。知る人ぞ知る、京浜地区を拠点に、労働者文学の最前線で活躍してきた詩人の鎮魂詩集。
(中村不二夫)
ISBN978-4-8120-2510-9
定価 本体2000円+税
発行日 2019年7月20日
詩集『永遠の旅人』
大房聡実/著
魂は不死なるもの
いくたびとなく生まれかわり
ありとあらゆるものを見てきている
人は探求する 魂は想い起こす
ISBN978-4-8120-2511-6
定価 本体2000円+税
発行日 2019年7月20日
『詩と思想詩人集2019』
「詩と思想」編集委員会/編
詩は感動の訴えであるのか、言語実験であるのか、
その二極化の中で読者を翻弄してはいけない。
どちらも必要で、そのバランスがうまく機能すれば、かつてのように
詩の読者が戻ってくるはずである。たしかに、昨今の俳句ブームには
魅了されるところがある。俳句を言葉の小宇宙に譬えれば、
詩には天を目指し立つ大樹のような言語宇宙が秘められている。
ISBN978-4-8120-2520-8
定価 本体5000円+税
発行日 2019年8月31日
2019年7月14日更新
詩集『はるかなジョムソン街道』
塩田禎子/著
松尾芭蕉は生涯を旅に生き旅に死んだ。
行く旅先で俳句を書き続けていた。
その裡に禅思想が営営と息づいている。
塩田禎子が世界の寺院を巡る旅も、
現代の詩人の世界行脚であるといえよう。
(詩人 菊田守)
ISBN978-4-8120-2495-9
定価 本体2000円+税
発行日 2019年7月5日
詩集『爪のカクシツ』
村永美和子/著
顔 貸して
といわれ そのとおりFAXで送る
翌々日とどいたはがきに 走り書きが
あんたの顔 今 うちの電話台の下にある
ISBN978-4-8120-2497-3
定価 本体2000円+税
発行日 2019年7月10日
新・日本現代詩文庫145『細野豊詩集』
細野豊/著
戦後、西欧文学を積極的に受け入れた日本の詩界では紹介される機会の少なかった第三世界の詩人や作家の仕事を一貫して紹介している。それは海外での長い勤務経験の間に出会ったその土地の文化や伝統を受け入れ、人々へ理解を深めたということであり、また細野豊という詩人の価値観や精神の在処を示すものであろう。
(北岡淳子・解説より)
ISBN978-4-8120-2513-0
定価 本体1400円+税
発行日 2019年7月10日
新・日本現代詩文庫146『川中子義勝詩集』
川中子義勝/著
東大駒場の川中子教授の書斎をなんどか訪れたが、書棚から寄贈された詩書がはみ出していた光景が忘れられない。もちろん、専門はドイツ文学や思想史なので、洋書や哲学書が主たるものであったが、そこには溢れんばかりに寄贈された詩書が共存していた。というより、厖大な詩書が専門書の棚を侵食していたといってよく、川中子は学者であっても根っからの詩人であることを確信した。まだ川中子は五〇歳前後であったが、すでにその時点において、やがて学窓生活に別れを告げた後、詩人として生きていく覚悟を決意していたのかもしれない。
(中村不二夫・解説より)
ISBN978-4-8120-2518-5
定価 本体1400円+税
発行日 2019年7月20日
詩集『産土風景』
大塚史朗/著
今でも ときどき
土と草と格闘しているのだよ
そして時には
詩らしきものを書き残してるのさ
ISBN978-4-8120-2507-9
定価 本体2000円+税
発行日 2019年5月15日
詩集『ロンサーフの夜』
河野俊一/著
娘は白血病、滑膜肉腫、大腸癌に疾病するも、被造物としての美しい矜持を保ったまま、26歳の短い命の旅を終えた。
神よ、初めに言(ことば)があり、言は神と共にというのなら、今こそ、この父娘の営みにそっと御手を添えてください。この至上の鎮魂歌に祝福を与えてください。
(中村不二夫)
ISBN978-4-8120-2517-8
定価 本体2000円+税
発行日 2019年6月30日
詩集『鳥をつくる』
魚本藤子/著
今日 届いた四角い封筒を開けると 群青色の海がこぼれてきた
名前もかたちもどこにもなく 波の音も聞こえなかったけれど
その見慣れた筆跡で それが海だとわかった
ISBN978-4-8120-2500-0
定価 本体2000円+税
発行日 2019年6月25日
詩集『洗面器』
林嗣夫/著
取り逃がしたくない/無名の「時」がある
何かに紛れて気付かなかったもの/あるいは 遠くからやってきたもの
それらと行き合い 共振を起こす
そのような/うずくひととき―
ISBN978-4-8120-2499-7
定価 本体2000円+税
発行日 2019年6月30日