詩集『エヴァ』
一色真理/著

死に半減期はありますか?
ぼくは壊れました。
お父さんもお母さんも先生も近づいたら、皆殺しだよ!

ISBN978-4-8120-2151-4
定価(本体2000円+税)

詩集『草の声を聞いた夜』
星野元一/著

草深い地に育った詩人は
幼い夜の中で夢を舐めて眠った
きまじめにユーモアと詩を愛した
夢も詩も草の匂いに満ちて
暖かかった
ISBN978-4-8120-2148-4  
定価(本体2000円+税)

詩集『菜の花畑』
瀬野とし/著

菜種油を燃やした煤と膠から、墨ができる。だから墨を磨ると、
黄色い菜の花畑が心の中に広がる。詩人は暗闇の世界で詩を探す。
確かな手ごたえを持つ言葉が見つかると、どんなに悲しんでいる
人の顔にも、ほほえみの花が開くのが嬉しいから。
ISBN978-4-8120-2140-8
定価(本体2000円+税)

詩集『木洩陽日蝕』
八重洋一郎/著

なぜ こんなにも青いのか
永遠が目の前にごろりと転がっているような詩を書こう。
歴史(とき)の果て、列島(ち)の果てからの、
はるかな呼び声に耳をすまし、
波の音さえかなしみとなる、絶海の人の切なさをうたいたい。
ISBN978-4-8120-2135-4  C0092
定価(本体2300円+税)

叢書〈社会 現実/変革〉9
『取扱注意』
小山田弘子/著

脳はノウ NOではない
いまや後期高齢者一歩手前。
人生をもぎとられても、
日常をずたずたにされても、
それでも怒りの流儀に則って生き抜くしかない。
いのち果てるまで。
ISBN978-4-8120-2142-2  C0392
定価(本体1800円+税)

エリア・ポエジア叢書27『一本の木』
古野明美/著

睨めっこでもしましょうか
愛する者たちを次々と送り、ひとり木の下でたたずむ。
けれど、私は孤独ではない。
葉の落ちつくした木の幹でも土の中でも、
次の者たちが着々と準備を始めている。
柔らかな日差しの中で、私もまた小さな未来のいのちのために生きていこう。
ISBN978-4-8120-2137-8
定価(本体1800円+税)

詩集『葦の主張』
飯島幸子/著

世の中の動きにつれて
変わる景色と 何十年経っても変わらない景色が
人の生涯のなかの風景として 私の記憶の小箱に収められていく
季節の変わり目ごとに楽しめる風景が
私のなかに ひとつまたひとつ 増えていく
ISBN978-4-8120-2150-7  
定価(本体2000円+税)

詩集『純真な迷宮』
下川敬明/著

出発しよう! 詩的冒険への旅へ!
最も謎めいていて、最も鮮烈な言語の閃光、それが「詩」だ。
瞬間と永遠、暗黒と光輝、虚妄と真実……
相反する世界を往還する精神が読者を魅了する新詩集!

ISBN978-4-8120-2134-7  
定価(本体2000円+税)

詩集『どこにもいない』
本田和也/著

詩は各自が自由自在に外の風、
内側の風向を捕らえて、
前に自らを推進させねばならない。
自らが推進力なのだ。

ISBN978-4-8120-2145-3  
定価(本体2000円+税)

詩集『あけ方に見た夢は』
池上耶素子/著

日は巡り 夜は明けて
亡き師の言葉「人生を掌に載せる幸せ」を胸に刻み、詩作を通して己の存在を時代や自然の中で深く見つめてきた。家族、友人、生徒達との出会いや別れが、あけ方の夢の続きのように、路地の向こうからスローモーションで蘇ってくる。

ISBN978-4-8120-2141-5
定価(本体2500円+税)

詩集『ひかりのうつわ』
半田信和/著

とぼとぼ すたすた ふわふわ のんびり
詩を書くことは、日常の時間をすこしだけ離れて、
言葉がつくりだす世界に遊ぶことだ。
時がほほえむように、小さな花が開くように、
詩人の心におりてきたやわらかな言葉たち。

ISBN978-4-8120-2147-7  
定価(本体2,000円+税)


詩集『普通の日のカード』
王 秀英/著

ワン スヨンは、二つの国に生きている。
けれど、それは一つの国に生きられない
侘しさでもある。スヨンの作品の底には、
いつもその侘しさと哀しみが隠されている。
(中原道夫)

ISBN978-4-8120-2154-5 
定価(本体2,000円+税)

詩集『揺れる家』
今井好子/著

久しぶりに帰省してみたら、生まれ育った家や父や母も、
なにもかもが揺れていた……と、
現代の家族像を寓話風に描く「揺れる」をはじめ、
どこかユーモラスで哀切な20の小世界。
震災以後の日常の奥にひそむ不安と、
いのちの揺らぎを愛おしく見つめる。

ISBN978-4-8120-2143-9 
定価(本体2,000円+税)

『中村泰三全詩集』
中村泰三/著

人には歴史がある。言葉には時代が刻まれている。北緯38度線の彼方から、文字通り死線を越えて帰還した者の眼には、風景の向こう側に消えたもの、もう心の底にしかない世界が見えてしまう。第一回埼玉文芸賞受賞詩人、童謡や歌曲の作詞家であり、地域医療に取り組む医師でもある著者の、九冊の詩集と五冊のアンソロジーを中心に、多彩な全業績を一冊に集大成。

ISBN978-4-8120-2110-1
定価(本体6,000円+税)

新・日本現代詩文庫116『名古きよえ詩集』
解説/中原道夫・中村不二夫

 劫初から受け継がれてきた火の温もり。名古の大切にしているのは、その温もりである。少女時代、名古は故郷知井でその温もりに包まれて大きくなった。だから、知井の景観、知井の生活すべてが、故郷というより名古そのものになっているのだ。
(中原道夫・解説より)
ISBN978-4-8120-2144-6 
定価(本体1,400円+税)

新・日本現代詩文庫118『佐藤真里子詩集』
解説/小笠原茂介

 もう七冊目にもなって「これが最後の詩集」と作者はいうが、ほんとうにこれで終わっていいのか? これは詩人ならだれもが心の奥底に秘める痛みであろう。
 詩人佐藤真里子氏は、この「消滅願望」に屈してはならない。新しい銀河鉄道のレールを、自分の素手で一本ずつ継ぎ足していかねばならないのだ。その傷ついた手をやさしく包んでくれるものが、いつか闇のなかから現れるだろう。(中略)
 佐藤真里子の詩は、生涯をともにしたものとの永遠の別れという断崖をようやく超えて、新しい境地を開きつつある。詩のいのちこそ、永遠に新しく、永遠をも乗り越える。
 その明日に期待したい。
(小笠原茂介・解説より)
ISBN978-4-8120-2156-9  
定価(本体 1,400円+税)