2018年4月更新
詩集『朝の問い』
都留さちこ/著
長い夜が去った
戸を開けると
枝が光っていた
………
静かな朝の中で
そっと息をする
ISBN978-4-8120-2424-9
定価 本体2000円+税
発行日 2018年3月10日
詩集『残照』
瀧葉子/著
幾十年もの歳月が
何時の間にか吹き消えて
遠い昔の ひとときの中に
吸われて行く心地良さ
ISBN978-4-8120-2425-6
定価 本体2000円+税
発行日 2018年3月10日
詩集『刀利』
谷口典子/著
生は死であり、死は生である。
亡き夫を悼み、死者と対話する。
夫のふるさと、刀利谷をわたる風となって――
ISBN978-4-8120-2417-1
定価 本体2000円+税
発行日 2018年3月1日
エッセイ集『後始末の美学』
加田佳子/著
人と人の繋がり…時間と空間を越える人間やものの繋がり…人間にのみ与えられた能力…想像力の働き…旅や海外での体験…若き日に学んだ美学と芸術に関する考察…二十一世紀の今を生きる人間が忘れかけている最も大切なこと…など、様々なテーマで現代を綴る、珠玉のエッセイ四十編。
ISBN978-4-8120-2423-2
定価 本体1500円+税
発行日 2018年1月28日
詩集『SONG BOOK』
植村初子/著
“I”から うたがはじまる
“YOU”から うたがはじまる
これでようやくうたっている街へ返事ができる。いっしょにうたいだすうた。その時、切り傷とまではいかなくても、固有の地名と固有の時名をぽとりと水滴のように落としたい。
ISBN978-4-8120-2412-6
定価 本体2000円+税
発行日 2017年12月25日
詩集『板切れ』
末広吉朗/著
透明の世界に流れ去ってしまうかのようなさびしさ
僕の分身はそのまま虚空の中に消え去ってしまう
ISBN978-4-8120-2419-5
定価 本体2000円+税
発行日 2017年12月20日
詩集『雪降る日の紙漉きのように』
植村勝明/著
1500行近い一大長編詩である本書は、博覧強記の植村ならではの“詩による百科全書”の趣がある。現代文明や我が国の政治体制に対する苛烈なアイロニーは“毒舌詩”とも呼びたいほど。にもかかわらず読後感は爽やかで、まさに痛快の一言なのだ!
一色真理
ISBN978-4-8120-2406-5
定価 本体1600円+税
発行日 2017年12月20日
詩集『鳴子を揚げて踊れたら』
對馬輝子/著
躍動する生命感 歓びの呼吸 愛の眼差し
暖かな家族、親族、友人への愛が、そのまま自然に広がって大きな世界と結びついていく。對馬輝子の詩は、読む人に穏やかで親密な時間を与える。その興味と正義感は、幼いながらに東西に広がって止むことがない。
(小笠原茂介)
ISBN978-4-8120-2420-1
定価 本体2000円+税
発行日 2017年12月15日
詩集『こんな日もあって』
宇津木愛子/著
色の褪せた花びらを
ひとつ摘むごとに
花のかなしみのようなものが
わたしの右の
てのひらの中に積っていく
ISBN978-4-8120-2421-8
定価 本体2000円+税
発行日 2017年12月10日
詩集『わたしは深い森の中を』
日吉平/著
深い森に起立する
どんな大木にも寄りかかれない悲しさ
行く道の方向から洩れてくる光はいつまでも近づかない
…………
今を歩かなければならない
ISBN978-4-8120-2414-0
定価 本体2000円+税
発行日 2017年12月10日
詩集『冬の柿』
長谷川雅代/著
心を探すのは
生きている証
この不思議を抱え
今日も生きています
ISBN978-4-8120-2411-9
定価 本体2000円+税
発行日 2017年12月10日
詩集『花と語る』
塩田禎子/著
石畳の続く林の道で 小さな花に見とれていると
それはタケシマランですよ 前を行く若い女性がふり返る
空の広がりのなかで 一つひとつ花と語るように
その名を告げた(「八幡平の空」より)
旅を詩として表現しているが、その詩を読むと一緒に旅をしている気分になる。塩田禎子の待望の詩集。菊田守
ISBN978-4-8120-2409-6
定価 本体2000円+税
発行日 2017年12月10日
詩集『わたくし雨』
宮内洋子/著
私は、仕事場へ、
向かい風うけて
下っていった。
ISBN978-4-8120-2418-8
定価 本体2000円+税
発行日 2017年12月1日
新・日本現代詩文庫135『柳生じゅん子詩集』
柳生じゅん子/著
この女流は自身の詩作行為を芸術であるということを拒否しながら、返す微笑をこめて「道楽」に過ぎないと恥ずかしそうに告げたのである。女性から道楽という言葉をきいたのも珍しかったが、ことは詩に関わっていることについて、この言葉が使用された時、私はこの未だ若い母親の世代に対して、そしてこれらの人達の詩への感情移入の、全く物物しくない自然さについて、明らかな喜びと希望を見た思いがしたのである。
(山田かん・解説より)
ISBN978-4-8120-2410-2
定価 本体1400円+税
発行日 2017年12月1日
詩集『女たちへ Dear Women』
中村純/著
いのちを閉ざされ
言葉を喪った女たちが
私をして言わしめる
あなたの痛みに あなたの苦しみに
言葉を与えよ
「かげ絵―女たちへ」
ISBN978-4-8120-2413-3
定価 本体1000円+税
発行日 2017年12月1日
評論集『超現実と東洋の心』
佐久間隆史/著
シュルレアリスムは、第一次大戦後、ブルトンが中心となってフランスで興した芸術運動だが、それは、自己や自己の居場所の喪失を踏まえた上での、「絶対」希求の運動として、一個人、一時代を超えた普遍性を所持している。この本は、その普遍性を見据えつつ詩や詩人を論じた注目の書である。
ISBN978-4-8120-2402-7
定価 本体3000円+税
発行日 2017年11月25日
詩集『花をもらいに』
伊藤康子/著
わたしの大好きな花
母の好きだった花
今でもいっぱい咲き乱れているだろうか
命あるすべてのものに心を寄せたい
ISBN978-4-8120-2415-7
定価 本体2000円+税
発行日 2017年11月25日
詩選集『秋谷豊の武蔵野』
秋谷千春/編
ここはわれらの生れた土地
二つの川が都市と平野を湾曲する 現代の武蔵野を
われらは地図を片手に歩いて行かねばならぬ
…………
山を愛し、旅を愛し、生まれ故郷の武蔵野を愛し、
歌い続けた秋谷豊の〝武蔵野詩篇〟49篇を収録。
ISBN978-4-8120-2364-8
定価 本体2000円+税
発行日 2017年11月18日
詩集『しぐれてゆくか』
寺井青/著
世界は夜に向かっているのですか
昨日のことは
また忘れてしまうのですね
ISBN978-4-8120-2399-0
定価 本体1500円+税
発行日 2017年10月25日
詩集『エラワン哀歌』
志田道子/著
運命に導かれて ここに来た
そして男は 肩から爆薬を降ろした
暗黒の使者の役割をなぞるために
ISBN978-4-8120-2400-3
定価 本体2000円+税
発行日 2017年9月19日
エッセイ集『言葉で世界を裏返せ!』
秋亜綺羅/著
この本は、詩集ではない。詩で考えよう、という本である。
取材や資料や事実を積み上げることは重要だが、その部分で競って書いているわけでもない。人は、言葉あるいは文字(活字)で詩を書く。詩人とは詩をでなく、詩で限界を追う専門家のことである。
まるで天気のように、明日なにがあっても不思議じゃない現代! 詩を書くのでなく、詩で! なにを! と自問するばかりである。
(「あとがき」より)
ISBN978-4-8120-2403-4
定価 本体1300円+税
発行日 2017年10月30日