2026年10月更新 


詩集『沸き立つ旗』
清水善樹/著

僕の指先は間違えています
指紋もこんなに異質です
何度正され、折り直しても
中身がいちいちはみ出てくるのはそのせいです
千羽も折らなければいけないのに
ISBN978-4-8120-2958-9
定価 本体2000円+税
発行日 2026年9月10日


詩集『花筏』
福西トモ子/著


観覧車がゆっくりと
回っている
どこかの公園なのだろうか
ふと見ると
乗っている人たちは
この世をともに旅した
見覚えのある人たちだ
そこには
夫も乗っていた

ISBN978-4-8120-2964-0
定価 本体2000円+税
発行日 2026年9月10日

詩集『約束』
中本祐子/著


もう若くないのだから
そんなに心動くことは
したくないと
どこかで考えていたが
心は毎日生きていて
今日も鼓動と共に
鳴り続ける 高く低く

ISBN978-4-8120-2950-3
定価 本体2000円+税
発行日 2026年8月30日


詩集『幻想詩集』
築山多門/著


昨日の次に
今日があること
明日もあるかも
しれないこと
本当にこれこそが
奇跡なのかも
しれないのです

ISBN978-4-8120-2970-1
定価 本体2000円+税
発行日 2026年8月31日


詩集『井戸の底の青空』
龍野篤朗/著


白い雲が見えるだろう
君はそこへ進まねばならぬ
そこで見える景色に
実は君はいるのだから

ISBN978-4-8120-2956-5
定価 本体2000円+税
発行日 2026年9月22日


短編集『強く抱きしめたい』
大葉二良/著


三つの物語と八つの掌編
 サバティーニにて
 間奏曲(ターンテーブル/きつねうどん/岡田さん)
 強く抱きしめたい
 間奏曲(魔女の約束/父/屁)
 厚い雲の下で
 終奏曲(墾丁夜市/二十三夜)

ISBN978-4-8120-2967-1
定価 本体2000円+税
発行日 2026年9月10日


[新]詩論・エッセイ文庫31『詩という希望』
林嗣夫/著


変わってゆく世界にあって「詩とは何か」という根本的な事柄、それは気の利いた思想や、新自由主義といった万般の消費化政策などに巻き込まれることなく、ひたすらに季節の中を生き、恋や、死をよく見つめ、味わい、限りあるいのちの彼方に永遠を希求することにある。宮沢賢治、谷川俊太郎、石川逸子ほか、多数の詩人たちを論じつつ、樋口一葉から松尾芭蕉にまで遡り、詩の本質を探ってゆく、出色の論考群。

ISBN978-4-8120-2954-1
定価 本体1400円+税
発行日 2025年8月20日


[新]詩論・エッセイ文庫30『カムイの詩歌』
古賀博文/著


 1901(明治34)年に制定された「北海道旧土人児童教育規程」が起点になって、アイヌ民族は好む好まざるとにかかわりなく文学を覚えた。
 約30年にわたって著者が蒐集・調査した詩歌は、大化の改新以後、被差別者的な境遇にさらされ続けてきた日本の先住民族アイヌの“生の声”を伝えるもの。そしてその声は今、現代文明に警鐘を鳴らし、再生のためのヒントを示している。

ISBN978-4-8120-2957-2
定価 本体1400円+税
発行日 2025年9月1日


詩集『筋ジス病棟アドレサンス』
山下重人/著


詩の声が証言するサナトリウムの青春
山下重人さんは三歳で進行性筋ジストロフィーを患った画家、詩人である。この詩集には、サナトリウムで体外式人工呼吸器を外され、記録に残らない殺戮で失われた友の「花束を待つ十九歳の心臓」を抱いた山下さんがいる。生き残って大人になった山下さんは、筋ジス病棟の友と自身の青春の声なき声を詩のことばで迎えに行った。中村純(京都芸術大学教授・詩人)

ISBN978-4-8120-2965-7
定価 本体2000円+税
発行日 2026年9月28日


詩集『ARAKU』
鈴木茂夫/著


そこは山林を切り開いた畑地であった
関東平野とはいうが西部には
古代の海の入り江の名残の凹凸が幾つもある
大雨が降れば水が溜まった
畑と山林の境界には塀がめぐらされ
根の侵入を防いでいた

ISBN978-4-8120-2969-5
定価 本体2000円+税
発行日 2026年9月20日